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ルームシェア
引越し当日、オーナーに挨拶をしにいくと、オーナーが皿を持ってきた。
皿を指差してひびが入っていると言われた。 確かにひびが入ってしまっている。 それは、私たちが肉を焼いたりしたときにつけたものだと彼女が言った。
私たちがやったかもしれないが、やっていないかもしれない。 割れてしまったら自分たちだと判るが、洗って片付けたときに気が付かなかったので
かならずしも私たちとは限らない。 しかし、オーナーの彼女はレシートまで持ち出して弁償しろという。
一度も使っていない、気に入っている皿なのに、あなたたちが駄目にしたと騒いでいた。 まったく、言いがかりをつけるのもそうだが
レシートまできちんと取って置いて、差し出してくるのだから驚きだ。 そんなに大事な皿なら、使うなと言えっつうの。
しぶしぶ私とちえぴょんは皿代を弁償し、苦い思いをしながらフラットを後にしたのだった。

ちえぴょんとは、ここで次に住むフラットは別々である。
引越しの理由はいろいろあったが、仲がよかったからこそあえて別々に暮らした方がお互いの為にもいいということや
お互いが働いていた場所が市内にあったため、便のいいところへ引っ越したいという希望もあったからだ。

私が選んだ次のフラットこそ、このHPのタイトルにもあるようにAllen Rd.沿いにあるDaveフラットの1つだ。
オーナーのDaveさんは、オークランドに数ヶ月住んでいる人なら名前くらい聞いたことがあるほど有名なおじさんだ。
気さくで、優しくて、明るいおじさんはいくつもフラットを所有している。
Daveさんに引越ししたい日を伝えてお願いすると引越しを手伝ってくれる気前のいい人だ。
私も引越しを手伝ってくれるようお願いした。 工具がたくさん積み込まれた4WD車に孫を乗せて迎えに来てくれた。

Allen通りは住宅街の中にある。急な坂道だが、この通りから市内を見ることが出来る。
スカイタワーも見えるのだ。 坂を上がるとバス停もある。 バス停のある通り沿いにはいろんなお店もあって
ちょっと便利だ。スーパーも少し離れているが歩いていける距離だ。
フラットは2階建てで下の階にはNZ人の家族が住んでいた。 私の借りた部屋があるのは2階。
このフラットは1階にも2階にも玄関があるので、1階の家族に気兼ねなく出入りが出来る。
部屋数は全部で7つ。 キッチンも2つあり、リビングもある。
家具は備え付けで料金は1ヶ月Include Power(電気代・水道代・電話代))でNZ$100が一般的だが、
私の部屋はその中でも一番広い個室だったのでNZ$110だった。  最初部屋にはベットとタンスしかなかったが、
ヒーターと机と椅子も入れてもらった。 クローゼットもあるので、収納には困らなかった。
カーペットのセンスは最悪だったが、それはまぁ仕方がない。 日当たりもいいし、両隣に部屋がないので静かだった。

引っ越してきたばかりの頃は、ベトナム人と日本人女性2人(この2人がもんちゃっくとPUPだ)が住んでいた。
ここでのフラット生活は私が帰国するまでずっと続くほど居心地がいい場所になるとは思いもしなかったのだが…

もんちゃっくとPUPと仲良くなったのはそれからしばらくしてからのことだった。
パーティーをしたり、仕事が終わって帰宅した後、特に予定のないときには示し合わせた訳でもないのに
みんなキッチンに集まることがよくあった。 食事は各自で自炊が基本だが、時には食材を持ち寄って一緒に作って食べることもあった。

しばらくして、和哉が入居してきた。 彼はかなり変わった人物だった。
独特な世界観があるようで、ユーモアがあるようでないような面白い人だった。
豊と誓雄が引っ越してきた。男2人で2人部屋に入った変なやつだと最初は思った。
でも本当に変なのは豊だけで誓雄はも変わっているけど(笑)豊かの方がもっと変な奴だった。
生理的に受け付けたくない男性だったが、そのうち出て行った。

PUPが日本から持ってきていた浴衣を私に着せてくれて、裏庭で写真を撮ったこともあった。
私はPUPが着せてくれたことが忘れられない。 
もんちゃっくは日本で看護婦さんをしていた人だ。 彼女から聞く病院での話は面白かった。

クリスマスの時期、サンタパレードがある日にはみんなで出かけたりした。
映画を見に行ったり、プールにも行った。 PUPともんちゃっくの友達が毎日のようにAllenに集まり、
その中にはNZ人も居た。 ギターを持っていて、日本のヒット曲を弾いてもらってみんなで口ずさんだり
ホースライディングをしたりしたこともあった。

フラットでの生活は本当に快適だった。
共同で使うトイレやシャワー室、リビング、キッチンなどの掃除もみんなで協力していつも綺麗だった。
フラットを綺麗に掃除して、物を大事に使っていたのでオーナーのDaveもとっても協力的だった。
人数が増えたフラットメイトの為にと食器や台所用品、掃除道具など必要なものは全部Daveが買ってくれた。
網戸がないから虫が部屋の中に入ってきて困ると言った時にはなんとハエ取り紙を持って来てくれたこともあった。
お陰でAllenフラットは食器や台所用品が充実し、トイレもシャワールームも綺麗になった。
2人部屋が空いているときには、邪魔なものを置いておく物置に重宝したし、とっても居心地のいいフラットになっていった。

それを知った友達(おっちゃんと呼んでいた)が、別のDaveフラットに住んでいたのだがAllenに引っ越してきたこともあった。
聞くと男性ばかりでちっともきれいにならないという。 おっちゃんが越してきた頃にはもんちゃっくやPUPは
ファームステイや旅行に行く為にAllenを引き払っていたが、何度かAllenに遊びに来てくれる程の場所になっていた。
一時期おっちゃんと私はフラットで2人だけになったが、おっちゃんと一緒の店で働いていたみきくんが週末泊まりに来てくれたので
3人で一緒に御飯を作ったり、遊びに行ったりした。そのうち澄ちゃんや和美さん、淳司が引っ越してきた。
ゆかりも出入りするようになった。ゆかりはおっちゃんの知り合いでもあったし、澄ちゃんと同じオークランド大学に通う留学生だった。

私が帰国するとき、みんながパーティーを開いてくれた。
いろんな友達が集まってくれて、日本での再会を約束した。
Allenで知り合った友達とは今でも交流が深い。 家族のような友達(フラットメイト)が出来たことがワーホリで一番大きな収穫となった。

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